2004年07月07日

予知する癖

最初はあまり不思議に感じなかった。
だけど、あまりに頻繁にあるので、だんだん意識するようになってしまった。
「そんな話したっけ?」ってよく言われてしまうのだ。

例えば最近彼氏と別れた友達と話しているとき、もう元気になった?と聞くと驚かれる。
別れたことを話したっけ?というのだ。
車なおった?と聞くと、車をぶつけたこと言ってたっけ?と返ってくる。

誰か一人に対してそんなことが頻繁にあるなら、その子が忘れっぽいだけだと思う。
別れたこともぶつけたことも事実だから、わたしが勘違いしているわけでもない。
ただ、わたしは聞いた覚えがあるのに、みんなはわたしに話した覚えがない。

ひどいときには、「まだ誰にも話してないのにわたしが知っている」ということまであった。
そんなのがあまり何度もあると気持ち悪がられる。
わたしも気持ち悪い。だから、そんなときは適当にごまかす習慣が付いた。
前に聞いた話を話題にすることも避けるようになった。

そうすると、「友達が楽しそうに話す話題を既にわたしは知っていた」ということが多いのに気が付いた。
例えば友達が昨日の出来事を話してくれている。
でも、わたしはそれをもうちょっと前から知っていた。
その話、前にも聞いたよ。とは絶対に言えない。

そしてついに、恐れていたことが起こってしまった。
友達が母の日のプレゼントを買いに行くという。
「あなたこの間、お母さんが亡くなったって言ってたじゃないの・・・」
もちろんそんなことは言わない。
だけど、わたしには分かってしまった。
そして、わたしの記憶通り、彼女のお母さんは急に亡くなられた。

自分の記憶の中で、どれが過去のことでどれが先のことなのか、自信がなくなってしまった。
友達と話すのもぎこちなくなってしまった。
未来のの話をしてしまわないようにと、とても神経を使うから。

そんなわたしにとって、インターネットのチャットや掲示板はとても居心地が良かった。
もともと共通の話題のない人たちの集まり。
その日その場だけ盛り上げて、また別の日に知らない人たちと話す。

そしてたまにいたずらをする。

最近の大きな出来事を思い出して、ネットで検索する。
それらしきものが引っかからなかったとき、こっそり書き込んでみる。
9月11日は飛行機に注意

人と話せなくなってしまったわたしは、そうやってネットの世界だけでひっそりと生きている。

まだわたしが死ぬときの記憶は無い。
posted by 黒鳥 at 00:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 001〜010 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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