2005年02月26日

見知らぬ人のアドバイス

土曜の夜に終電で駅について、田舎道を一人歩いていた。
ある角を曲がると、4〜5人の子供が遊んでいた。
手をつないでなにやら歌っている。

小さな子達で、幼稚園くらいだったろうか。
こんな夜中に変だな、とは思ったが、そのまま脇を通り過ぎた。
ふっと、歌声が止まった。
気になって振り返ってみると、子供達がみな自分を見つめていた。

少し薄気味悪かったが、それを押し隠して
「もう遅いから、早く帰りなさい」と声をかけた。
返事はなかった。
自分はそのままその場を去ったが、歌声は聞こえてこなかった。

そう言えば。
角を曲がったらあの子達がいたが、角を曲がる前は歌声は聞こえなかった。

そんな出来事を、帰宅してからネットの掲示板に書いた。
いろんなテーマの掲示板が集まっているところで、身の回りのちょっと不思議な話を話し合う掲示板もあった。
時々そこを読んでたのを思い出して、初めて書いてみたのだ。

すぐに反応があった。
相手は知らない人。
「その子達はあなたの部屋まで付いてきてるかもね。気を付けて」
単なる冗談か嫌がらせだと思ったが、気になって窓から外を覗いた。

自宅はマンションの3階にある。
窓を開けて下の道路を覗き込んだとき、パタパタと複数の小さな足音を聞いた気がした。
でも、人影はなかった。
そして不意に玄関のチャイムが鳴った。

既に夜中の12時を過ぎている。
不意に友人が訪ねてこないとも限らないが、さすがにいきなりドアを開けることは出来なかった。
覗き窓から確認すると、やはり誰もいない。

そうだ、掲示板。
今のことを書き込もうとしたら、先に書き込みがあった。
「玄関でピンポン鳴っても、開けちゃだめですよ」

「今チャイムが鳴った。開けなかったけど。開けたらどうなってたんだろう?」と書いてみた。
「そりゃあ、中まで入ってきて大変なことに」

窓を開けっ放しだったのを思い出した。
慌てて閉めた。
そのとき、窓ガラスの異変に気が付いた。

ガラスの外側は白っぽくホコリが付着しているが、一部そのホコリが取れていた。
ちょうど誰かが外からガラスを触ったように。
試しに腕を伸ばして自分で外側を触ってみた。
同じようにホコリが取れて、指が白くなった。
さっきはこんな風になってなかった。と思う。

もう怖くて仕方が無く、今頼りになるのは掲示板しかない、と思っていた。
ガラスの件を書き込んだ。
「部屋の四隅に盛り塩してみて」
アドバイス通りに、盛り塩してみた。
四つ目の角に塩を盛ってから最初に置いた塩を見ると、既に大きく崩れていた。
二つ目も、三つ目も崩れていた。
傍らの四つ目に目を落とすと、それも崩れていた。

泣きそうになりながら掲示板に結果を書き込む。
もうどうしようもない。あきらめて
その後、どんなに待っても書き込みはなかった。

自分は寝ることも出来ずに一晩中パソコンの前で返事を待っていた。
いつの間にかウトウトし、そして朝になっていた。
目が覚める寸前、子供の笑い声を聞いた気がする。
慌てて起きると、テレビが付いていた。
早朝のアニメ番組だった。
ぼんやりしたままアニメを見た。
番組が終わる頃、パソコン画面を見直してみた。

「おはよう。アニメが終われば帰ると思うよ」

番組が終わるのを待って、テレビを消してすぐ部屋を出た。
ずっと外で時間を潰し、夜に帰宅してからは何もおかしなことは起こっていない。

あの子達がいったい何だったのか、掲示板でいろいろ言ってきた彼はいったい何だったのか、何一つ分からないままだ。
posted by 黒鳥 at 00:42| Comment(1) | TrackBack(0) | 031〜040 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
リンクしてるのか!いいねー(人'v`*)
Posted by 通りすがり at 2014年07月02日 10:45
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